文化ヒナゲシ制作所雑記帳


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PRAKTICA MTL5
2016/02/13 22:05

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手持ちのM42マウントレンズを本来の画角で使いたかったのでM42マウントの一眼レフカメラであるPRAKTICA MTL5を導入しました。
中古で安かったのでどんなもんだろうと思って買ったのですが、動作に支障は無いですし、全体的につくりはしっかりしていそうで良い品物です。


本体を見ていきます。
TTL露出計搭載のフルマニュアル機械式カメラで、露出計以外は電池なしで動きます。
自動絞りが付いており、自動絞り対応のM42マウントレンズであれば撮影のみ設定された絞りまで絞り込むように動作します。また、TTL測光は絞り込み方式で、レリーズボタンにすぐ近い黒色のレバーを押すと絞り込み露出計が働きます。

シャッタースピードは1-1/1000およびB、機械式カメラとしてはいたって普通で可もなく不可もなくというものです。
シャッターは金属幕フォーカルプレーンシャッターで、M42マウントカメラとして金属幕のものは珍しいと思います。布幕と違い材料劣化による不具合の心配がありませんので安心して長く使えそうです。

レリーズボタンは本体前側に斜めについています。他のメーカーではあまり見ない方式ですが、これはこれで使いやすい。レリーズの感覚は、ボタンは程々に重く、ストロークの最初から最後まで重さの変化が無いので手ぶれしにくい感触だと思います。その反面、どこでシャッターが切れるのか指の感覚からは分かりません。
レリーズボタンのすぐ近くにある黒色のレバーが上で説明した通り絞り込み測光レバーです。この位置にあるのは本当に使いやすいレイアウトです。

レリーズボタン下にはセルフタイマーレバーがあり、完全に巻き上げてから中心のボタンを押すとタイマーがスタートします。タイマーの時間は約8秒で、レバーは完全に巻き上げないとシャッターが切れませんので、半分だけ巻き上げて4秒などということはできません。

ファインダーは中心からスプリットプリズム、マイクロプリズム、マット面、フレネル面とに分かれています。ファインダー左側にはシグナルが表示され、巻き上げがされていない場合に表示され撮影準備が整っていないことを表示します。右側には露出計の針が表示されています。
像は若干暗さを感じるのが少し残念ですが、まあまあ見やすいものだと思います。
一点クセモノなのがファインダーの視度で、おそらくこのカメラの場合は視度0.0として設計されているものと思われます。0.0だと無限遠方上に像が表示されるということですが、このせいで近視だとファインダーがぼやけて見えないという状態になります。普通の日本製のカメラだと大抵は示度-1.0で、1m手前に像が表示されているのでこのような問題は生じません。

露出計の電池は本来水銀電池のMR9で、合うものが無かったのでLR44をアルミ箔で上手くスペーサーを作って入れました。多少電圧が違うようですがこのカメラの露出計回路は指示値が電圧に影響されないようブリッジ回路が組まれているので問題なく動作するはずです。日本製カメラの内蔵露出計は電圧違いで狂ってしまうと考えると、さすがはドイツ的完璧主義という感じがします。

このカメラの特徴的な部分として自動フィルムローディングがあります。自動といっても、手で巻き取り軸にフィルムを入れなくてもよいという程度のものですが、正しく扱えば裏蓋を閉めた状態で正しく装填されるので規程枚数より多く撮れる利点があります。
「フィルムが斜めに巻き取られることがある」という話もブログなどで見かけますが、説明書通りの使い方をすればそのような不良は起きないと思われます。普通のカメラでは裏蓋を開けたまま一回巻いて巻き取られるのを確認しますが、このカメラでそれをやるとフィルムガイドから外れてしまうので斜めに入ってしまうのだと思います。
以下説明書の和訳です。

フィルムのローディング
カートリッジを入れ、スプールのワイヤーブラケットが上側に来ていないことを確認します。必要ならスプールを回して位置を正します。フィルムを緑のマークまで引き出し、サポートの下側を通すと、スプロケットの歯がフィルムのパーフォレーションにかみ合います。フィルムがしっかりとたわむように、スプールを回してワイヤーブラケットをフィルムに当てます。巻き戻し軸を下げ戻します、必要なら少し回します。

裏蓋を閉める
ラッチに対して押し込むようにすれば裏蓋は自動にロックされます。

要点としては、ワイヤーブラケットの位置を正しくセットすることと、裏蓋を閉めてから巻き上げることでしょう。この仕組みは、部品点数が少なく済み、簡単確実に巻き取られるため優れたものだと思っています。

フィルムが巻き取られるのを見届けないと安心できないという方には、次の使い方を推奨します。
1) ドイツの技術を信じよ
2) 性能に疑問が生じた時は1)を読め

冗談はともかく、どうしても不安なら一度裏蓋を開けて確認すればよいと思います。



以下、作例です。レンズはイラストと違いPentacon Auto 29mm F2.8です。絞り開放では周辺のにじみや減光が顕著ですが、絞ると改善されます。フィルムはLomography Color Negative 100です。

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写真の描写はカメラが正しく動作していればレンズとフィルムで決まるので作例を貼る意味は微妙ですが、ちゃんとピントが合ってシャッターが正しく切られることの証明にはなるかと。

カテゴリ:写真

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